季節のおやつラスキアイスプッラ沼にハマった過去
早いもので2月ですね。食べ物の話が続きますが。。
暦が2月に入ると、フィンランドでラスキアイスプッラ laskiaispullaというスイーツが出回ります。
見た目は少しハンバーガーに似ており、ホイップクリームがはさまった甘いパンといったところでしょうか。
日本のGoogle検索窓にlaskiaispullaと入れると、「セムラ」というのがドーンと右側に出てきますが同じ趣旨のものと思われます。
そもそもラスキアイスプッラは隣国スウェーデンが起源と云われており、イースターに向けた断食期間前の火曜日に食すカロリー爆弾早春の食べ物です。
私もスウェーデンに降り立ったときはカフェからセブンイレブンまで、あらゆるセムラを食べ歩きました。
ストックホルム老舗カフェ、Vete-Katten。コーヒーはおかわりできるし、もっと長く滞在したかった。
旧市街地やセーデルマルムに点在する人気のカフェFabriqueにもセムラが。
帰りの船でもこりずにセムラ。
ちょうどこのころ、インターン先でうつ病退職した職員の穴埋めとして私はボランティアという立場を逸してタダ働き要員に。
そのストレスなどから全身に蕁麻疹ができて痒みで眠れず、病院送りになったり、過食とグルテン中毒に悩ませられたり。
ミイラ取りがミイラになるというか、、もはやこっちもうつになりそうだったかもしれません(苦笑)
それらのストレスを誰にも相談せず食にぶつけてたのかな…と当時撮り溜めた写真を今見て自分自身ちょっと引いてます。(食べ物に罪はない)
日本のメディアはあんまり報じないけれど、人々のやりたがらない仕事はその国においてどうしても言語やバックグラウンドに制限のある外国人に回されてしまうんですよね。
日本のコンビニや飲食のチェーン店の店員さんに外国の人が多い現象と少なからず近いと思います。
話が寄り道しちゃいましたが、フィンランドでもあちこちのカフェでラスキアイスプッラが登場。スーパーでも大手のFazer社にとどまらずローカルなメーカーのものも食べ比べたりもしていました。
これは、マリメッコのヘルットニエミ本社の近くのローカルなカフェのもの。
ところで、ラスキアイスプッラにはホイップクリームとともにラズベリージャムvadelma hilloかアーモンドペースト manteli massa、どちらかが入っています。
私個人としては断然ラズベリージャム派。
甘いパン×ホイップクリーム×アーモンドペーストはもったり甘すぎる。あとアーモンドの繊維が口に残る感覚がちょっと苦手かも。
一方で、ラズベリージャムはフルーティーさが良いアクセントに感じられます。
ホームステイ先の手作りラスキアイスプッラもジャム派でした。
私の周りにはアーモンドペースト派があまりいなかったので、そのことをフィンランド人の友達に話すと、こんな夕刊の記事リンク(2014年)を送ってくれました。
フィンランドで2990人にアンケートを取った結果、ジャム派は55.7%、アーモンドペースト派は44.3%だそう。回答者の声を読んで「なるほど〜そんな考え方があるのか」と思ったのは以下。
"Mantelimassa ehdottomasti! Hilloa on jo kaikkialla muualla: munkeissa, aamiaishiutaleiden kera, jugurteissa, viileissä, viinereissä, lettujen kyytipoikana, puuroissa ym.
絶対にアーモンドペースト!ジャムはすでにあらゆるところに入ってる。ドーナッツ、朝食のシリアル、ヨーグルト、ヴィーッリ、デニッシュ、パンケーキの付け合せ(?)、ポリッジ。
うーん、たしかにラズベリージャム的なものは乳製品をはじめいろんな食品に入ってますね。
また、そもそもアーモンドペースト入りがオリジナルであり、ジャム入りは1970年代にアーモンドペーストを入れる習慣のない田舎者たちへ(失礼)広まったこと、またジャムの方が安価で手に入りやすくどの家にもあったからというのが広まった背景がある、という記載もありました。
▼夕刊の記事より。赤:ジャム派の多いエリア、黄:アーモンドペースト派の多いエリア、オレンジ:(回答者が少なく)同点、無色:回答なし
それからおもしろいのが、ヘルシンキはアーモンドペースト派の方が多く、隣町のエスポーはジャム派の方が多い、と地域によって(回答者数の母数がそろってないけど)差があることです。
ブログ書いてたらラスキアイスプッラ食べたくなってきてしまいました。。
フィンランドオタクの友人ユニットが春先に1日限定のフィンランドカフェ開催を予定しているそうなので、そのときに食べられたらうれしいな〜と想いを馳せるのでした。